12.信仰の歩み
    −信仰義認、聖化、栄光化−

信仰生活とは、歩み出した道を踏み外(はず)すことがないように、最後まで忍耐をもって走りぬくことです。
後に起こることをすでにお見通しのイエスが、
人の子が来たとき、
はたして地上に信仰が見られるでしょうか、

また、
そのときは、人々が大ぜいつまずき、互いに裏切り、憎み合います...しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます
と、世の終わりまで信仰を持ち続けることが容易ではないことを
すでに示唆しておられますが、信仰には「一度救われたら、永遠に救われる」という免罪符はありません。とはいえ、
神のみ旨は、すべての人間を救うことです。

  聖書が語る救いには、次の三つのステップがあります。
(1)数ある様々な宗教の中でキリスト教だけが、信仰による義認を唱えています。信仰義認とは、神が信じる者を罪人のままで、キリストの十字架上での贖(あがな)いによって義人(神の律法を全(まっと)うした者)とみなしてくださるということです。
神の側から愛の御手(みて)を差し伸べてくださり、それに応(こた)えた者には、


信仰によって
義と認められた私たちは、私たちの主イエス・キリストによって、
神との平和を持っています...
今は、キリスト・イエスにある者が罪に定められることは
決してありません

とあるように、
神の子たちとしての特権を与えてくださるのです。

(2)業によってではなく、良い業をするために救われたクリスチャンは、神の御心(みこころ)にかなった生活をするように心がけなければなりません。キリストに似た者になることを目指して、聖霊の助けによる聖化の生活が始まるのです。祈りによって、日々罪の赦しを請い、すべてのことに感謝を捧げ、そして心の願いを申し上げ、また、聖書を通して、祈りを通して、神の御旨(みむね)を知り、キリストに在る兄弟姉妹と交わりのときを持ち、神のご命令に従い、聖徒に相応(ふさわ)しい生活をすることによって、救いに向かっての成長が始まるのです。


(3)クリスチャンの信仰の歩みは、イエス・キリストがこの地上に再臨されるとき、すなわち、
信じる者が、
栄光あるものによみがえらされる
とき、栄光化によって完成されます。

栄光化とは、
キリストは、万物をご自身に従わせることのできる御力(みちから)によって、
私たちの卑しいからだを、
ご自身の栄光のからだと同じ姿に変えてくださるのです。

私たちのいのちであるキリストが現われると、そのときあなたがたも、キリストとともに、
栄光のうちに現れます。

パウロが、ピリピ人への手紙、コロサイ人への手紙で語ったように、永遠に生きる甦りの体が与えられるとき起こる、最後まで耐えて信じ続けた者たちに与えられる報酬のことなのです。
旧約時代の預言者ダニエルも、
思慮深い人々は大空の輝きのように輝き、多くの者を義とした者は、世々限りなく、星のようになる
と、神とともに永遠に生きる者たちの栄光の姿、状態を
キリストご降誕六百年も前に描写したのでした。

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この誘惑の多い悪に満ちた世、神の王国とサタンの王国とが共存しているこの世に在って、神の声を聞き、御旨(みむね)に従って生きていくことは楽な道ではありません。この世の終わりに、人々は耳に聞こえの良い教えにそれていき、選民、聖徒ですら騙(だま)される時が来ることを聖書は語っています。
ヘブル人への手紙の著者は、
一度光を受けて天からの賜物の味を知り、聖霊にあずかる者となり、
神のすばらしいみことばと、後にやがて来る世の力とを味わったうえで、しかも堕落してしまうならば、
そういう人々をもう一度悔い改めに立ち返らせることはできません


と警告し、パウロの弟子テモテも、信仰の破船に会う者がいることを記し、また、神ご自身いのちの書にある名前が消されることがあり得ることを明らかにしておられます。
しかし、絶えず目を覚まし、最後まで神の御旨に従って生き続ける者は、神の武具 ―腰に真理の帯、胸に正義の胸当て、足に平和の福音、頭に救いのかぶと、手に信仰の大盾、口に神のことば― を身に帯びて、悪霊の力から守られ、最後の勝利を勝ち取ることができるのです。どんな試練のときにも信じる者をイエスご自身が守って下さると約束されたのですから、拠(よ)るすべのないこの世に在って、キリストに従っていくに勝(まさ)る確かな道はないといえましょう。

 

イエス・キリストを受け入れたい、信じたいと思われたあなたに、7〜12章で 人間とは? 罪とは? キリストの贖いの死とは? 信仰とは?信じた後は? 等々様々な疑問について解説してきました。
今度は、聖書を開いて実際に書かれている御言葉(みことば)を読んでみてください。それぞれの章の解説に引用した聖句(日本聖書刊行会の新改訳聖書使用、引用聖句太字で表示)、裏づけとなる聖句を以下、列記しました。

7. 人間とは?
1. 詩篇8:4、                 
2. 伝道者の書12:1、:2、:6、:7、:13、:14、     
3. 創世記1:26〜28、2:7、:21〜22、 詩篇8:5〜8、 使徒の働き17:26、
4. 創世記2:7、                 
5. ヨブ記10:8〜12、 詩篇139:13〜16、
6. 第一コリント7:29〜35、 第二コリント5:9、:15〜17、
7. イザヤ14:12〜15、 エゼキエル28:12〜15、 ルカ10:18
8. ピリピ人3:21、
9. 創世記2:18、

8. 罪
1. ヨハネ8:7、               
2. ローマ人2:1、7:19、            
3. ヨブ記37:23、 エレミヤ32:27、        
4. 詩篇14:1〜3、 ローマ人3:23、:10〜12、      
5. エレミヤ17:9、             
6. マルコ7:21〜23、            
7. 出エジプト20:5、            
8. 出エジプト32:7〜10、
9. 民数記11:1〜3、14:18〜20、21:6〜9、
10.民数記12:7〜8、
11.民数記20:9〜13、27:12〜14、 申命記1:37、3:23〜27、
12.申命記4:23〜26、 ヨシュア24:19、 ナホム1:2〜3、
13.ローマ人14:12、
14.ヘブル人9:27、
15.ヨハネの黙示録20:10、

9. 罪からの解放
1. 第二テサロニケ1:9、             
2. イザヤ33:14、マタイ13:42、         
3. ルカ16:19〜31、          
4. 出エジプト記20:4、 申命記4:16〜19、 イザヤ44:9〜17、  
5. コロサイ人2:21〜23、          
6, 使徒の働き17:25、             
7. ヨブ記22:2〜3、
8. ヨブ記14:4、
9. エレミヤ2:13、 ローマ人1:19〜25、
10.イザヤ40:9〜31、45:5〜25、
11.使徒の働き4:12、
12.ヨハネ14:6、

10.イエス・キリストの死、埋葬、甦り
1. ヨハネ3:16、              
2. コリント人1:15〜17、   
3. 第一ヨハネ4:9、               
4. 第一コリント1:18、:23、          
5. ローマ人3:23〜25、 ヘブル人10:22、       
6. レビ記1〜7章、16章、 民数記15:22〜31、 ヘブル人9:7、
7. 使徒の働き2:23、3:18、13:29〜30、 第一コリント15:3〜4、 ガラテヤ人1:4、
8. コロサイ人2:15、
9. ローマ人5〜8章、 第二コリント5:17〜21、
10.ヘブル人9:12、:25〜26、

11.信じるとは? :悔い改め、信仰告白、水と聖霊とによるバプテスマ
1. 使徒の働き3:19、 エペソ人5:8〜10、        
2. ルカ3:8、使徒の働き26:20、 マタイ3:8、       
3. マタイ16:16、 第一コリント15:3、        
4. ヨハネ14:6、            
5. ヘブル人7:25、             
6. ローマ人10:9、             
7. ローマ人10:13、
8. ヘブル人3:7〜8、:15、4:7、
9. マルコ16:16、 使徒の働き2:38、
10.ルカ3:21〜22、
11.使徒の働き8:15〜17、
12.使徒の働き10:46、
13.使徒の働き19:2〜6、 ガラテヤ人3:2〜4、

12.信仰の歩み :信仰義認、聖化、栄光化
1. 第一コリント9:24〜27、 ヘブル人12:1、      
2. ルカ18:8、              
3. マタイ24:10〜13、            
4. ヨハネ6:39〜40、             
5. ローマ人5:1、              
6. ローマ人8:1、              
7. ローマ人8:14〜17、            
8. エペソ人2:10、               
9. ピリピ人2:3〜8、 第一テサロニケ4:3〜7、       
10.第一ヨハネ1:9、               
11.ピリピ人4:6、              
12.第一ペテロ1:14〜16、2:2、
13.第一コリント15:43、 ピリピ人3:21、 コロサイ人3:4、 ダニエル12:3、
14.マルコ13:6、:22、 ルカ21:8、 第二テモテ4:3〜4、
15.ヘブル人6:4〜6、
16.第一テモテ1:19〜20、
17.出エジプト32:33、
18.エペソ人6:10〜18、 第一コリント9:27、15:57〜58、 第一ヨハネ5:3〜4、
19.ピリピ人3:8〜12、 ヨハネの黙示録3:10〜11、 第一コリント1:8、
第一テサロニケ5:23〜24、 列王記第二6:15〜17、 詩篇91篇、
20.マタイ28:19〜20、 マルコ16:15、 ルカ24:47、


《旧(へブル語)、新約聖書への招き》、《救い主の招き》で解説してきたのは、聖書に記されている神のご計画を、鳥がはるか上空から地を眺め下ろして一瞬の内に広範囲を見渡すことができるように、最初から最後までを簡潔にさらったものでした。神の深遠なご計画の大まかな全体像がつかめたところで、さらに詳しい聖書の学びに取り組んでください。

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